ピックルボールを始めるなら知っておきたい基本ルールまとめ

ピックルボールは、シンプルながらも奥深い戦略が求められるスポーツで、年齢や経験に関係なく楽しめる競技です。

ダブルスやシングルスで行うピックルボールは、卓球やバドミントン、テニスのラケットスポーツの要素を組み合わせた独自のルールが特徴。

本記事では、初めてプレイする方やルールをおさらいしたい方のためにピックルボールの基本ルールやプレイのコツを解説します。

しっかりと理解して、次の試合を楽しんでみてください!

目次

ピックルボールの基本ルール

ピックルボールの試合は、2人対2人のダブルス形式または1人対1人のシングルス形式で行います。

試合の目的は、相手チームより先に規定の得点(通常は11点)を達成すること。得点は、サーブを行ったチームのみが獲得できるという特徴があります。

試合は、サーブによって開始され、ラリーが続いた後、相手チームのミスやアウトによって得点が加算されるシンプルなルールです。

サーブのルール

ピックルボールの試合は、サーブからスタートします。サーブは試合の展開に大きく影響を与えるため、ルールは明確に定められています。ここでは、サーブを行う際の基本的なルールと、初心者でも覚えやすいポイントを解説します。

1. サーブの回数と失敗時のルール

ピックルボールでは、サーブを打てるのは1回のみです。テニスのようにセカンドサーブの機会はないため、慎重にサーブを打ちましょう。

また、サーブがネットに触れて相手コートの正しいエリアに入った場合はプレーが続行されますが、ネットに当たった後にノンボレーゾーンやライン上に落ちた場合はフォールトとなり、相手にサーブ権が移ります。

2. サーブの方法:アンダーハンドサーブが基本

ピックルボールでは、サーブは必ずアンダーハンドで行います。テニスのようにオーバーハンドでサーブをすることは禁止されています。

サーブの際の打点の位置も非常に重要でボールを打つ瞬間、手首が腰(へそ)よりも低い位置にあり、さらにパドルのヘッド(頂点)が手首よりも低い位置でなければいけません。

この規制により、ピックルボールではサーブのスピードが自然に抑制されるため、強力なサーブで一方的に試合を決めてしまうような展開が少なく、初心者や年齢に関わらず、よりバランスの取れた試合が可能となります。

また、初心者におすすめなのが、2021年にUSAPAルールで追加されたドロップサーブです。

ボールを手から落として1度バウンドさせ、その後に打つことができます。この場合、打点の位置に関する規制はないため、アンダーハンドサーブが難しい人でも簡単にサーブを成功させやすくなります。

3. サーブ時の足の位置

サーブを行うとき、少なくとも片方の足がベースラインより後ろに位置している必要があります。

もし片足でもラインを踏み越えるとフットフォルト(サーブミス)とみなされ、相手にサーブ権が移ります。

4. サーブの方向:対角線上へのサーブ

ピックルボールでは、サーブを相手のコートに対角線上に向けて打つ必要があります。ボールは相手のコート内ベースラインとサイドラインに囲まれたエリアに入らなければなりません。

サーブがノンボレーゾーンに入った場合はフォールトとなり、相手にサーブ権が移ります。

5. サーブの順序

ダブルスの試合では、サーブはコートの右サイドにいるプレイヤーからスタートします。

ペアそれぞれに1回ずつサーブを打つ機会が与えられ、1人目のプレイヤーがミスをした場合は、2人目のプレイヤーにサーブ権が移ります。2人目もサーブをミスした場合、サーブ権が相手チームに移動します。

シングルスの場合、自分のスコアが0と偶数時には右サイドから、奇数の時には左サイドからサーブを打ります。

ノンボレーゾーンルール

ノンボレーゾーンルールは、ピックルボールの中でも特に重要なルールの一つであり、このルールを理解することで、試合をより戦略的に楽しむことができます。

ノンボレーゾーンとは、ネットの両側に広がる約2mのエリアを指します。ネットに最も近いエリアであるため、ここでのプレイには特に厳しいルールが適用されます。

ボレー禁止

ノンボレーゾーン内では、ボレー(空中でボールを打つこと)を行うことが禁止されています。ボレーをするためには、ノンボレーゾーンの外にいなければなりません。

ノンボレーゾーンの境界線を踏んでいる場合も、ノンボレーゾーン内とみなされるため、ライン上でのボレーも禁止です。

もしノンボレーゾーン内でボレーを行った場合は、相手にポイントが加算されるか、サーブ権が移行します。

また、ボレーをネット付近で行う際、ボレーした勢いでノンボレーゾーンに入ってしまうことも禁止されています。たとえノンボレーゾーン外でボレーしていても、その後の勢いでノンボレーゾーンに入ってしまうと、フォールトとなります。

ノンボレーゾーン内に入ることそのものはルール違反ではありません。試合中にノンボレーゾーン内に入っても、ボールがバウンドした後であれば、そのままプレイを続けることが可能です。

ただし、ボレーをしてはいけないという点だけ注意が必要です。

ツーバウンドルール

ツーバウンドルールは、ピックルボールの最も特徴的で重要なルールの一つで、サーブとリターンのバウンド、合計2回のバウンド後からはボレーして返してもOKというルールです。このルールにより、サーブ後すぐに攻撃的なプレイを制限し、ラリーが続きやすくなっています。

参照:USAピックルボール協会|Rules Summary

1. サーブ後のバウンド

サーバーが打ったボールは、必ずレシーバー側のコートで一度バウンドさせてからリターンしなければなりません。これにより、サーブ直後に強力な攻撃を仕掛けることができず、ラリーが始まりやすくなります。

2. リターン後のバウンド

レシーバーが打ち返したボールも、同じくサーバー側のコートで一度バウンドさせてから次のショットを打つ必要があります。この2回バウンドが完了した後、3球目以降はノーバウンドで打つことが可能です。この段階から、ボレー(空中でのショット)や強力な攻撃が許されるようになります。

このツーバウンドルールにより、ピックルボールは単なるパワーやスピードの競技ではなく、戦略的な要素が強くなっています。初心者でもすぐに適応しやすく、ラリーが続きやすいことで、プレイヤー全体が楽しみやすいゲーム性を生み出しています。

得点方法と数え方

ピックルボールの得点方法と勝利条件について説明します。

得点方法と勝利条件

ピックルボールでは、サーブ権を持っているチームのみが得点できるというルールです。

かつてのバレーボールと同じルールで、サーブ権のないレシーブ側がラリーに勝っても、得点は得られず、代わりにサーブ権を獲得することになります。このサーブ権を維持し、ラリーに勝利することで初めて得点を得られます。

得点は1ポイントずつ加算され、11点先取が基本的な勝利条件です。ただし、スコアが10-10の同点になった場合は、2点差がつくまでゲームが続けられます。

得点の数え方

ピックルボールのダブルスでは、スコアは3つの数字でコールされます。

1.サーブ側のスコア(自分のチームの得点)
2.レシーブ側のスコア(相手チームの得点)
3.サーブを打つプレイヤーの番号(1または2)

例えば、「2-1-1」というスコアは、次のことを示します。

  • サーブ側のチームが2点、
  • レシーブ側が1点、
  • サーブを打つのはサーブ権を持つチームの1人目のプレイヤーです。

また、ゲーム開始時のスコアは常に「0-0-2」からスタートします。最初のサーバーは1回しかサーブを打つチャンスがないため、2という数字でサーブ権を示しています。

シングルスの場合は、数字は【自分のスコア】-【相手のスコア】になり、サーブ権は1回ずつです。

参照:USA Pickleball – The Official Site of USA Pickleball

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